社中結成の背景  
   1977 年に松原愛宕神社の式年祭(25 年に1度の大祭)で、松原地区の若者有志が初めて神楽舞を奉納して、しばらく経った頃、ある所のおばあさんの米寿の祝いに、舞を舞ってもらえないかと依頼を受けました。そのおばあさんは、当松原地区出身であり、松原の者が神楽(舞)を舞うと聞き、是非とも見たいと切望されていると言う事を聞き、話はすぐにまとまりました。
  当日の夏の夜、会場となった山あいの小学校(廃校になっていた)の小さな体育館におじゃますると、おばあさんゆかりの大勢の人々が集まっておられ、「こんな山奥の小さな村まで、よくぞおいで下さった」と手作りのご馳走を山の様に準備され、歓待して頂きました。そのご馳走を有難く頂いた後、心を込めて懸命に舞い、囃し……そしておばあさんと集まって下さった人達の涙を見た時、「ああ、舞ってこんなに素晴らしい感動を見る方にも、舞う方にも生み出してくれるものなのか?」と思った瞬間、その古い体育館が何か、山の精、自然の精気、に包まれた様な雰囲気に成った夜でした。
  その出来事がきっかけとなり、急速に松原社中立ち上げの気運が盛り上がり、四苦八苦しながらも昭和55 年(西暦1980 年)1 月に、なんとか松原社中発足と成りました。
 
 
現在の活動状況
 
   社中結成当時の構成人員は、松原地域在住の者がほとんどでしたが、受けた神楽を責任持ってやり遂げるには、どうしても人数が必要であり徐々に松原以外の神楽好き社中員が増えて来たのが現状です。しかし、年配、中堅、若手それぞれのクラスの中に社中結成当時の考え方を継承している者がおり機会ある毎にその考え方を説明している為、社中員全員に浸透し松原らしい、まとまりの有る社中に成長していると確信しています。現在では、奉納神楽、イベント神楽、神楽大会等四季に関係なく、一年中何処かで神楽の催しをしている所が有り、県内外を問わず出掛けています。  
 
伝統継承活動紹介
 
   我々松原神楽社中は結成以来、「奉納神楽」「神楽大会」「結婚披露宴」「各種イベント」等精力的に活動して来ました。その当時は各地域ごとの行事も多く、催し物の中で神楽が上演されると多くのお客さんが集まり、その行事が盛り上がると言う事で、神楽を舞うのが定番でした。
  神楽好きの中には、自分たちも神楽を習って舞たいと思っている団体が多く、我が社中に教えて欲しいと数多くの要請が有りました。社中としては、地域の活性化、神楽人口の拡大に伴う伝統芸能の継承に繋がる良い機会で有ると判断し、各地域の練習場に出向き指導して来ました。本番の神楽上演では社中の衣裳、各種道具を貸し出し、衣装の着付け等を手伝いながら上演している姿を見守り、終わった後の嬉しそうな顔を見るのが楽しみでした。
  指導してきた同好会として、「松原婦人神楽同好会」「長浜婦人神楽同好会(末広会)」「門殿ごんげん会」「門殿もち肌保存会」「井野親和会」「八曽おかし会」「松原子供神楽」「聖こう寮 生徒」など(その他多数)があります。
 

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